一人で座る女性

治療を行なっていく

治療薬はどう変わってきたのか

 うつ病治療の歴史は古く、紀元前の古代ギリシャの文献にすでにその記載が見られます。しかし、薬物による治療が始まったのは1950年代で、メランコリーの患者にイミプラミンを処方したのが始まりでした。その後様々な抗うつ薬が開発されたのです。  イミプラミンは副作用が強いことが問題でした。そこで副作用をより少なくした薬が登場してきたのです。それが四環系抗うつ薬と呼ばれているものです。  さらに副作用を抑えて効き目をあげるため、SSRI、SNRI、NaSSA(ナッサ)と開発されていったのです。抗うつ薬の歴史は副作用との闘いだったと言えるでしょう。  しかし、古いタイプの抗うつ薬も副作用は強い反面、効き目も強く、まだまだ使用されています。薬の種類は増えましたが、今後も抗うつ薬は進化し続けることでしょう。

いろいろな種類のうつ病を治療するには

 現在抗うつ薬には様々な種類があり、患者の状況に合わせて医師が処方しています。また、抗うつ薬だけではなく、うつ病にもいろいろな種類のうつ病があり、一概にこの薬さえ飲んでいれば大丈夫、とは言えません。  従来のうつ病は責任感の強い、自責意識の強い人がかかり、エネルギーの枯渇したような状態に陥ると考えられていましたが、そのようなカテゴリーには含まれない新しいタイプのうつ病が出てきたのです。例えば、仮面うつ病や非定型うつ病など、一見しただけではうつ病とは分かりません。  今後はこうした様々なタイプに対応できる治療が求められてきます。そのためには、薬の種類だけではなくそれをいかに組み合わせるかが大切です。そして薬物療法に加えて認知行動療法のような、患者の側に働きかける治療ももっと必要になるのではないでしょうか。